前近代ヨーロッパの堕胎・子殺し

掲載:2024/03/09 執筆:三成美保

本記事は、『<ひと>から問うジェンダーの世界史』第1巻「身体・セクシュアリティ・暴力」(大阪大学出版会、2024年)の関連記事です。

第2章 生殖と生命 2)「産むべき身体」と「生まれるべき生命」
③前近代ヨーロッパの堕胎・子殺し(三成美保)
(内容)◆古代ギリシア・ローマ社会 ◆ゲルマン法 ◆キリスト教の影響 ◆婚外出生と嬰児殺 ◆嬰児殺規定の変化

ゲーテ「ファウスト」のグレートヒェン悲劇

ゲーテ『ファウスト』のグレートヒェン悲劇は、ゲーテ(1749-1832年)の生家がある帝国都市フランクフルトで行われたズザンナ裁判(子殺し事件)(1772年)(ズザンナは公開斬首刑)に着想を得たとされる。

ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(1749ー1832年)
(1779年画)
(出典)File:Johann Wolfgang Goethe, 1779.png - Wikimedia Commons
ファウストとグレートヒェン(1846年画)
(出典)File:Ary Scheffer - Faust and Marguerite in the Garden - WGA20978.jpg - Wikimedia Commons

ファウスト-悲劇第一部 (中公文庫プレミアム) 文庫 – 2019/5/23
ゲーテ (著), 手塚 富雄 (翻訳)

参考文献

ジェンダーの法史学―近代ドイツの家族とセクシュアリティ 単行本 – 2005/3/1
三成 美保 (著)
保護と遺棄の子ども史 (叢書・比較教育社会史) 単行本 – 2014/6/1
橋本 伸也 (編集), 沢山 美果子 (編集)
ある子殺しの女の記録―18世紀ドイツの裁判記録から 単行本 – 1990/8/1
S.ビルクナー (編集), 佐藤 正樹 (翻訳)