江戸期の夫婦間暴力と親族の介入

掲載:2024-03-09 執筆:真島芳恵

本記事は、『<ひと>から問うジェンダーの世界史』第1巻「身体・セクシュアリティ・暴力」(大阪大学出版会、2024年)の関連記事です。

第5章 性暴力と性売買 2)性暴力の歴史
②江戸期の夫婦間暴力と親族の介入(真島芳恵)
(内容)◆江戸時代の夫婦間暴力の事例 ◆この事件が伝えるもの ◆事例の示す限界

弘前藩

弘前藩
(出典)天保国絵図陸奥国津軽 (archives.go.jp)
国立公文書館デジタルアーカイブ
(国立公文書館掲載地図は拡大可能)

離縁状

江戸時代の離縁状は、俗に「三行半(みくだりはん)」と呼ばれる。離縁状の文言が、しばしば3行半で書かれていたことによる。しかし、離縁状のすべてが3行半であったわけではない。

「三行半」の事例については以下を参照
→慶応大学文学部 古文書室展示会 資料13:去状之事 (keio.ac.jp)
(画像)13.1024.jpg (1024×678) (keio.ac.jp)

「弘前藩庁日記(御国) 宝永3年6月21日条」

(所蔵)「弘前市立弘前図書館」 (資料名)「弘前藩庁日記(御国) 宝永3年6月21日条」

DVサイクル

DVサイクル論
(出典)File:Cycle of Abuse.png - Wikimedia Commons

DVサイクル論は、1979年にLenore E. Walkerが提唱した理論。DVは、「1.緊張の高まり」→「2.事件(暴力・虐待)」→「3.和解」→「4.平穏(蜜月)」というサイクルを繰り返すという説である。

参考文献

岩波講座 近代日本の文化史〈1〉 近代世界の形成 19世紀世界1 単行本 – 2002/5/30
小森 陽一 (編集), 酒井 直樹 (編集), 島薗 進 (編集), 千野 香織 (編集), 成田 龍一 (編集), 吉見 俊哉 (編集)
Q&A DVハンドブック―被害者と向き合う方のために 単行本 – 2006/7/1
DV問題研究会 (著)
増補三くだり半 (平凡社ライブラリー) 文庫 – 1999/7/14
高木 侃 (著)