３．アジア・アフリカの古代文明（付：年表）

３．アジア・アフリカの古代文明（石器～青銅器～鉄器）

更新：2017-09-25　掲載：2017-09-08

古代中国

旧石器時代

約258万年前～1万年前　更新世

→＊１．先史時代の世界（人類の起源・移動地図・年表）

約190万年前～7万年前　（原人）ホモ・エレクトゥス

約78万年前～68万年前　北京原人（Homo erectus pekinensis）

北京原人は、更新世に存在した原人（化石人類の一種）の一つであるホモ・エレクトス (Homo erectus) の亜種とされる。北京原人の化石は、68～78万年前と推定されている。化石人類は、現生人類の祖先ではなく、何らかの理由で絶滅した。北京原人が発掘された場所では石器や炉の跡が発見されており、石器や火を利用していたと考えられている。

新石器時代

前10000～前5000頃　中国南東部に洞窟や貝塚が存在

前6000頃　長江中流域　彭頭山文化（ほうとざんぶんか）

中国における最古の稲作（散播農法）

前5500～前4900頃　黄河中流域　磁山文化・裴李崗文化

粟作文化・家畜（犬・豚・鶏）・世界最古の養鶏

前5000～前4770頃　長江下流域　河姆渡文化

高床式の木造家屋群・大量の稲（水田耕作）・鋤（動物の肩甲骨）・家畜（豚・犬・水牛）

前4500～前2500頃　黄河下流域　大汶口文化（だいぶんこうぶんか）

前3800～前2700頃　遼寧西部　紅山文化

前3500～前1500頃　黄河上流域　馬家窯文化（ばかようぶんか）

仰韶文化の一つで、彩陶の黄金時代を示す文化。

前3000～前2000頃　長江下流域　良渚文化

前2500～前1700頃　黄河中流域　龍山文化

青銅器時代

【解説】青銅（bronze ブロンズ）

○成分：銅Cu を主成分としてスズ（錫）Sn を含む合金をさす。前3000年頃、シュメール文明で発明されたとされる。中国の青銅との関係は不明。

○色：本来は光沢ある金属。スズの量が少ないと純銅に近い赤銅色、多くなると黄金色、さらに多くなると白銀色となる。スズの添加量が多いほど硬くなるがもろくもなるので、青銅製の刀剣は黄金色程度であった。青銅は大気中で徐々に酸化されて表面に炭酸塩を生じながら緑青（一般に言われる青銅色）になる。

○用途：祭祀の礼器・楽器・儀礼用武器・実戦用武器・副葬品など。浮き彫りや透かし彫りが施されることも多い。青銅器に刻印される銘（金文）は、殷代には短かったが、周代には長くなり、当時の状況や持ち主の身分を知る重要な史料となる。（ドゥベーヌ＝フランクフォール1999：p.75）

○右図は、「金文」（出典）https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E6%96%87

前2000～前1600頃　夏

○二里頭（夏の都）遺跡
→（参考）NHKスペシャル「二里頭遺跡の復元」http://www.nhk.or.jp/special/china-civilization/#nhk04

前1600～前1050頃　殷

○前1200頃　婦好墓（1976年発見）

第22代殷王武帝の妃である婦好（？ー前1200頃）の墓。婦好は、将軍としても活躍し、祭祀にも携わった。（ドゥベーヌ＝フランクフォール1999:67-68ページ）※異説もある。

○落合2015は、「婦」の多様性を示し、女性将軍説には懐疑的である。（落合2015：141-146頁）

→＊３－３．古代中国のジェンダー（付：年表［古代文明～三国時代（220）］）

前1050～前221　周

前1050～前771　西周

前771　洛邑への遷都

前771～前221　東周

鉄器時代

前221～前206　秦

前206～後220　漢

前206～後９　前漢

９～25　新

25～220　後漢

【参考文献】

コリンヌ・ドゥベーヌ＝フランクフォール（工藤元雄訳）『古代中国文明』創元社「知の再発見双書」、1999年

中国北方新石器文化研究の新展開【詳細報告】「東北アジアにおける先史文化の交流」 王 巍（中国社会科学院考古研究所・副所長）

落合淳思『殷ーー中国史最古の王朝』中公新書、2015年

佐藤信弥『周ーー理想化された古代王朝』中公新書、2016年

宮本一夫『神話から歴史へー神話時代夏王朝』（中国の歴史、第１巻）講談社、2005年

稲畑耕一郎監修、劉煒編（ 後藤健・他訳）『中国文明史図説１：文明への胎動』創元社、2006年