【年表】朝鮮王朝(李朝:1393-1897年)
【略年表】李氏朝鮮(1393-1897)
朝鮮国王 |
太祖1392-1398 / 定宗1398-1400 / 太宗1400-1418 / 世宗1418-1450 / 文宗1450-1452 / 端宗1452-1455 / 世祖1455-1468 / 睿宗1468-1469 / 成宗1469-1494 / 燕山君1494-1506 / 中宗1506-1544 / 仁宗1544-1545 / 明宗1545-1567 / 宣祖1567-1608 / 光海君1608-1623 / 仁祖1623-1649 / 孝宗1649-1659 / 顕宗1659-1673 / 粛宗1674-1720 / 景宗1720-1724 / 英祖1724-1776 / 正祖1776-1800 / 純祖1800-1834 / 憲宗1834-1849 / 哲宗1849-1863 / 高宗1863-1897
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1392 李成桂(イ・ソンゲ)が王位につく(太宗)。
→※【韓国ドラマ】「龍の涙」
(李成桂の朝鮮王朝建国から第4代世宗までの激動の時代を描いた作品。最高視聴率49.6%。1996-1998年作品)
1393 明国の皇帝に次の国号として「朝鮮」と「和寧」の2つから選んでもらい、国号を朝鮮国に変更する。
1398 第一次王子の乱(五男の李芳遠[イ・バンウォン=のちの第3代国王太宗]が世子[八男]等を殺害する)
1400 第二次王子の乱(李芳遠が反乱を起こした者を追放する)、太宗の即位。
1401 明より王を名乗る事を正式に認められる。
1404 室町幕府と国交回復、日朝貿易盛んとなる。
1419 応永の外寇 李氏朝鮮軍による対馬国侵攻。
1443 世宗:訓民正音の制定(1446年公布)
→※【韓国ドラマ】「根の深い木」
(訓民正音制定をめぐるミステリー仕立てのドラマ)
1453 癸酉靖難(きゆうせいなん:首陽大君が端宗の側近であるキム・ジョンソなどを討ち取ったクーデター)
→※【韓国ドラマ】「王女の男」
(癸酉靖難を題材にしたフュージョン時代劇。首陽大君の娘とキム・ジョンソの息子が恋仲であったという設定)
→※【韓国映画】「観相師」
(癸酉靖難を題材にした映画。天才観相師が巻き込まれていく謀反・・・2013年第50回大韓映画賞 最優秀作品賞・監督賞・主演男優賞・助演男優賞・衣裳賞・人気賞受賞)
1455-1468 世祖(世宗の次男:首陽大君)
1469-1476 世祖の妻貞熹王后尹氏(ていきおうこう・いんし)及び王の生母仁粋大妃が、朝鮮ではじめて「垂簾聴政」を行う。
1494-1506 燕山君
→※【韓国映画】「王の男」
(ふたりの大道芸人の男が、燕山君を風刺したため死罪を命じられてしまう。2005年)
1498 士林派に対する弾圧士禍が始まる(戊午士禍)。
1502 賤民身分出身のチャン・ノクスが燕山君の側室に迎えられる→栄華を極めたチャン・ノクスは民衆に憎まれ、のちに「三大悪女」の一人とよばれた。
※朝鮮王朝の「三大悪女」とされるのは、チョン・ナンジョン、チャン・ノクス、チャン・ヒビンである。ドラマや映画で描かれることも多い。
1504 甲子士禍。
1506-1544 中宗
→※【韓国ドラマ】「宮廷女官チャングムの誓い」
(医女の物語、日本で大ヒットした。2003年イ・ビョンフン監督作品)
1506 中宗により正音庁(諺文庁)閉鎖。
1510 三浦の乱。対馬の日本人による反乱。対馬との通行が一時途絶える。
1512 壬申約条。対馬との通行再開。
1519 巳卯士禍。
1540頃 名妓・女流詩人黄真伊(ファン・ジニ)が活躍。
→※【韓国ドラマ】「ファン・ジニ」
(主演ハ・ジウォンが2006年KBS演技大賞を受賞。2006年作品)
1545 乙巳士禍。
1545 慶源大君が12才で即位して明宗となる。文定王后(ぶんていおうごう、ムンジョンワンフ:1501-1565)は大王大妃(王母)となり、王の後見として垂簾聴政を行った。文定王后を支えたのが、鄭蘭貞 (チョン・ナンジョン:? -1565)である。二人の時代は「女人天下」とよばれた。
→※【韓国ドラマ】「女人天下」
(2001-2002年、全150話。カン・スヨン主演、SBS演技大賞。平均視聴率30%)
1555 備辺司設置。
1559 - 1562、黄海道で民衆反乱(林巨正の乱)。
1567 士禍が終わる。以後、士林派同士の対立が続く。
1567-1608 宣祖
1575 士林派の東人と西人の対立始まる。
1592 - 1593、1597 - 1598、豊臣秀吉による2度の朝鮮侵攻(文禄・慶長の役=「壬辰倭乱・丁酉再乱」)。
1607 江戸幕府と日朝国交回復交渉始まる。
1608 北人(東人の分派)の大北、光海君を擁立。北人政権が始まる。
1609 日朝通商条約。日本との通行回復。幕府との朝鮮通信使による交流。
1610 ホ・ジュンが『東医宝鑑』を完成させる。
→※【韓国ドラマ】「ホ・ジュンー宮廷医官への道」
(庶子として生まれ、密貿易・身分違いの結婚という大罪を犯したホ・ジュン(許浚)が、逃亡先で師匠となるユ・ウィテ(架空の人物)と出会ったことによっ て、「心医」の道を志す。さまざまな困難に苦戦するが、自分の正しさを信じ、自らの道を突き進む強い意志の持ち主。 献身的な治療で、多くの人々を救うためにひとつでも多くの病の治療法を見つけるためにホ・ジュンは奮闘する。韓国での最高視聴率 63.5%。1999-2000年イ・ビョンフン監督作品)
1612頃 ホ・ギュンが『洪吉童(ホン・ギルトン)伝』を執筆する(ハングルで書かれた最初の小説)。
→※『韓国ドラマ』「ホン・ギルトン」
(キム・ソックン主演:1998年作品)
1619 サルフの戦いで明との連合軍が後金軍に大敗。
1623 仁祖のクーデター。光海君廃される。大北粛清される。
1627 後金軍、朝鮮に侵攻(丁卯胡乱)。
1636 清の皇帝ホンタイジが朝鮮に親征(丙子胡乱)。仁祖、南漢山城に篭城。
1637 仁祖降伏し、清に服属する。
1654・1658 羅禅征伐。
1659-1673 顕宗
→※【韓国ドラマ】「馬医」
(白丁から馬の獣医を経て、最終的に王の主治医にまで登り詰めた実在の人物である 白光炫(ペク・クァンヒョン)(1625 - 1697)の生涯を描いた作品。2012-2013年イ・ビョンフン監督作品)
1660 礼論(服喪期間に関する対立)により、西人と南人(旧東人の分派)が対立する。
1674-1720 粛宗
→※【韓国ドラマ】「トンイ」
(粛宗の側室で、英祖の母の一代記。2010年イ・ビョンフン監督作品)
1683 西人、老論と少論に分裂する。
1690 禧嬪張氏が王妃に冊封される→1694 張氏が禧嬪に降格となり、閔氏が王妃に復位する→1701 張氏が賜死される。
→※【韓国ドラマ】「張禧嬪(チャン・ヒビン)」
(キム・ヘス主演:2002-2003年作品)
1721 - 1722 辛壬士禍。
1728 李麟佐の乱。
1776-1800 正祖
→※【韓国ドラマ】「イ・サン」
(国王正祖と側室・友人をめぐる物語。2007年イ・ビョンフン監督作品)
1779-1849 豪商イム・サンオク
→※【韓国ドラマ】「商道(サンド)」
(崔仁浩の小説をドラマ化したもの。主人公の商人としての成長や朝鮮人参の売買をめぐる駆け引きなどが興味深い。2001年イ・ビョンフン監督作品)
1784 キリスト教の伝来。
1791 キリスト教の弾圧始まる。
1796 水原城(華城)建設
1801 キリスト教への大規模な弾圧が続く。
1804 士林派による政治の終焉。安東金氏による権勢政治 ( - 1863年)。
1811 洪景来の乱(地方差別に反発した一揆、平安道農民戦争とも言う)。
1811 第12回の朝鮮通信使が家斉襲封祝賀のために出立するが、対馬に差し止められる。朝鮮側はこれを不服として以降断交。
1861 金正浩による朝鮮全図、大東輿地図の完成。
1862 壬戌民乱(慶尚道晋州を中心にした大規模な民衆反乱)
1863 大院君政権の成立。
1866 丙寅邪獄。ジェネラル・シャーマン号事件。丙寅洋擾。
1871 辛未洋擾
1872 朝鮮大飢饉
1873 大院君追放、閔氏政権の成立。
1875 江華島事件勃発。
1876 日本の明治政府と日朝修好条規締結。
1882 壬午事変。済物浦条約締結。米朝修好通商条約締結。
1883 財政危機を補正し乱れた通貨政策を整備する目的から、造幣機関典圜局が設置される。
1884 甲申政変、開化派・金玉均のクーデターは失敗に終わる。
1885 ポート・ハミルトン事件、巨文島がイギリスに占領される。
1888 露朝陸路通商条約
1894 東学党の乱(甲午農民戦争)、大院君の政局復帰。大院君派と閔妃派の対立が深まる。金玉均、上海で暗殺される。反乱軍と政府が和解し、反乱平定の名目で駐留していた日清両軍の撤兵を求めるも両軍とも拒否し、日清戦争勃発。
1895 ロシアの支援を受け閔妃復権するも暗殺される。日清戦争終結。下関条約により清から独立。
1897 大韓帝国に改称する。
○20世紀前半については→*13-8.朝鮮の植民地化(【年表】20世紀前半)