古代地中海世界とジェンダー

更新:2017-06-18 掲載:2014.10.27 作成:三成美保

【略年表】古代地中海世界(ポリス成立以前)

フランクティ洞窟

前7000頃 フランクティ洞窟(ペロポネソス半島北東部)の中石器文化

前5000頃 ギリシアで新石器文化が展開→農耕・牧畜文化が普及する(中心地は北ギリシアのマケドニア地方やテッサリア地方:肥沃な平原に湖沼が点在する地域)

前4000頃 ディミニ遺跡(新石器文化)

ヨーロッパにおける新石器文化の拡大 (出典)https://en.wikipedia.org/wiki/Neolithic_Europe

前3000頃 環エーゲ海地域で、エーゲ文明(青銅器文明)がおこる。

前2800頃 フェニキア人、エジプトと交易。

前2600頃~前1200頃 トロヤ文明。

前2000頃~前1700頃 クレタ文明(ミノス文明)が栄える→クノッソス宮殿の造営。

クレタ文明:宮殿遺跡 (出典)https://de.wikipedia.org/wiki/Minoische_Kultur
クノッソス宮殿の復元

前2000頃 北方からバルカン半島へとアカイア人が南下して、ギリシア本土に定住する。

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前1600年頃の「蛇女神」像。高さ約30センチの陶器製女神像。クノッソス宮殿の主礼拝室の床下から発見された。頭に牝獅子(猫との説もある)、両手に蛇をもつのは、地母神の特徴である。

前1600頃 クノッソス宮殿礼拝室の「蛇女神」
→「オリンポス12神」は未確立で、大地母神信仰が強かったことが推測される

▶*【女神】古代オリエントの女神たち 
▶*【図像】地母神・女性像

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クノッソスのフレスコ画。3人の女王を描いたと思われる。

前1600頃~前1200頃 ミケーネ文明:エーゲ文明の中心がクレタ島からギリシア本土に移る。

前1600頃~前1100頃 ヒッタイト王国

前13世紀頃の世界:ミケーネ文明(紫)・ヒッタイト王国(青)・アッシリア(緑)・エジプト(黄):(出典)https://de.wikipedia.org/wiki/Mykenische_Kultur

前1400頃 クレタ文明の滅亡。

前1380頃 ヒッタイト王国最盛期。

イリオスの位置

前1200頃 トロイヤ戦争

前1200頃 ミケーネ文明の崩壊。

前1100頃 ドーリア人(ドーリス人)がギリシア本土に侵入。

前1100-前900 鉄器時代の始まり

前12~前9世紀 「暗黒時代」(文字による史料がなく、詳しい歴史が分からないため、ギリシャ史上の「暗黒時代」と呼ばれている)
ギリシア神話(最高神はゼウス)が成立

【女神】ギリシア神話の女神たち

前1000頃 ギリシア人が小アジア(アナトリア)に進出して、植民地をつくっていく。

前8世紀頃 ギリシア地域でポリスが成立しはじめる
「アルカイック時代」(前8~前6世紀)の始まり。

前776 第1回オリュンピア競技

●地中海世界(地図)

●ギリシアとフェニキアの植民市(前8~前6世紀)

Griechischen_und_phönizischen_Kolonien
Griechischen_und_phönizischen_Kolonien(http://de.wikipedia.org/wiki/Geschichte_des_Mittelmeerraumes)

参考文献

周藤芳幸『図説ギリシアーーエーゲ文明の歴史を訪ねて』河出書房新社、1997年