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【図表】日本における労働のジェンダー・バイアス
三成美保(2014.10.17)
資料
以下では、『男女共同参画白書』等から、日本の労働におけるジェンダー・バイアスの実態を歴史・比較の点から検討可能な図表・データを紹介する。引用以外のコメントは、三成作成。
■就業状況の変化
(出典:『男女共同参画白書』H25年版)
■労働力率(比較)
(出典:『男女共同参画白書』H26年版)
日本では、女性の「M字型就労」がなお残っている。
■妻の就業形態
(出典:『男女共同参画白書』H26年版)
全体として無業者の妻が減り、非正規雇用の妻が増えている。
■共働き世帯数の推移
(出典:『男女共同参画白書』H21年版)
■女性就労率の国際比較
(出典:『男女共同参画白書』H22年版)
「少子高齢化に直面した諸外国では女性の就業率が増加してきているが,我が国ではその進展は緩やかである。第1-特-10図は,OECD諸国について,働き盛り世代と考えられる25~54歳の女性の就業率 を比較したものである。2008(平成20)年の値を見ると,我が国の女性の就業率は7割弱とOECD諸国の中でも低い水準であり,北欧諸国とは10ポイ ント以上の開きがある。また,1994(平成6)年の水準と比較すると,他の多くの国で上昇しているのに対して我が国ではあまり上昇せず,相対的な順位が 下がっている。このことからも,我が国では就業の促進を図るに当たり,女性に着目することが重要であると考えられる。」(引用:同上白書)
■賃金総額
(出典:『男女共同参画白書』H22年版)
一国の「賃金総額」は,「就業者数」×「労働時間」×「時間当たり賃金」で計算される。
■賃金総額の推移
(出典:『男女共同参画白書』H22年版)
日本は微増で、諸外国の伸びのほうが大きい。
■賃金格差の要因
(出典:『男女共同参画白書』H22年版)
「第1-特-14表は,男女間の条件の違いを調整した場合に賃金格差がどの程度縮小するかを示したものである。これ によると,勤続年数が男女同じであれば男性を100とした女性の賃金水準は67.8から73.1へと5.3ポイント上昇(格差が縮小)する。また,職階 (職場内の役職)が男女同じと仮定すると11.0ポイント上昇(格差が縮小)する。このことから現状では,女性が就業を継続し,職業能力を高め,より高い 役職を得る機会が十分に実現できていない状況が賃金格差に表れているとみることができる。このように考えると,我が国の男女間の賃金格差を縮小していくためには,女性の勤続年数を長くし職業能力を高めていくことや,指導的地位に立つ女性の割合を高めていくことが必要である。」(引用:『男女共同参画白書』H22年版、http://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h22/zentai/html/honpen/b1_s00_03.html)