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歴史教育の明日を探る―「授業・教科書・入試」改革に向けてー(2015.08.01)
更新:2016-05-22 掲載:2015.08.15
成果の公表(2016.05)
『学術の動向』21巻5号(2016年5月)にシンポジウム成果が公表されました。
特集
歴史教育の明日を探る―「授業・教科書・入試」改革に向けて―
- 特集の趣旨 / 井野瀬 久美惠
- 歴史教科書をどう書き換えるか?―ジェンダーの視点から / 三成 美保
- 高校歴史教育のあり方をめぐって―「世界史」未履修問題表面化以来の日本学術会議の取組 / 久保 亨
- 制度の壁か思考の壁か?―暗記オンリーでない歴史の試験をめざして / 桃木 至朗
- 「問いをともに考える」世界史へ / 小川 幸司
- 「『慰安婦』問題」を一般教養講義で語る/組み込むために / 長 志珠絵
- 戦後70年目の「慰安婦」問題―何をどのように若い世代に伝えるのか / 小浜 正子
- ドイツの歴史教育とホロコーストの記憶文化 / 姫岡 とし子
お礼(2015.08)
シンポジウムは多数のご参加をいただき、無事終了いたしました。活発な議論も行われました。当日の発表内容(レジュメ)については、プログラムの該当箇所(ただし、リンクを張っている発表のみ)をクリックしてください。
趣旨説明
日本学術会議・史学委員会では、これまでも高校歴史教育について、「歴史基礎」の設置、用語の見直しやジェンダー視点を入れた教科書の書き換え等の提言を行ってきました。今回のシンポジウムでは、ジェンダー視点の重視とともに、模索が続く「授業・教科書・入試」という3つの改革を連動させて、新しい歴史教育の実践を具体的に考えたいと思います。第一部で「改革の三位一体」を現場の声とつなぐ議論をした後、第二部では、その教材実例として「慰安婦」問題を取り上げます。アメリカの歴史学者らから出 された「日本の歴史家を支持する声明」(2015年5月5日)や、「「慰安婦」問題に関する日本の歴史学会・歴史教育者団体の声明」(2015年5月25 日)といった研究者の声、歴史研究の成果は、教育現場にどのように反映されるのでしょうか。実践的に探ってみたいと思います。
プログラム
◆13:00 趣旨説明 井野瀬久美恵(第一部会員・甲南大学教授)
◆13:10~14:40 第一部 授業・教科書・入試~歴史教育改革を三位一体で考える~
○報告1 歴史教科書をどう書き換えるか?―ジェンダーの視点から:三成美保(第一部会員・奈良女子大学教授)
○報告2 高校歴史教育のあり方をめぐる議論:久保亨(第一部会員・史学委員会委員長・信州大学教授)
○報告3 制度の壁か思考の壁か?――暗記オンリーでない歴史の試験をめざして:桃木至朗(連携会員・大阪大学教授)
○コメント 現場の声をつなぐ:小川幸司(特任連携会員・長野県立長野高等学校教頭)
◆14:50~15:45 第二部 教材実例としての「慰安婦」問題~研究の到達点を踏まえた教育実践と市民の育成~
○報告1 長志珠絵(連携会員・神戸大学教授)
○報告2 小浜正子(連携会員・日本大学教授)
○コメント ドイツとの比較から:姫岡とし子(連携会員・東京大学教授)
◆15:45~16:55 総合討論 司会:井野瀬久美恵・平野千果子(連携会員・武蔵大学教授)
◆16:55 閉会の辞 久留島典子(第一部会員・東京大学教授)
主催・共催等
主 催:日本学術会議史学委員会歴史学とジェンダーに関する分科会
共 催:日本学術会議史学委員会歴史認識・歴史教育等分科会、科研費基盤研究(A)「ジェンダー視点に立つ『新しい世界史』の構想と『市民教養』としての構築・発信」
後 援:ジェンダー史学会、日本史研究会
問い合わせ先:甲南大学井野瀬研究室
会場へのアクセス:http://www.scj.go.jp/ja/other/info.html
【参考】
- 2015年安倍談話・有識者懇報告書については→https://ch-gender.jp/wp/?page_id=11079