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【特集3-2】同性婚をめぐる国際的・国内的動向(三成美保)

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【特集3-2】同性婚をめぐる国際的・国内的動向

最終更新2017-10-25 2014.05.18掲載  三成美保

新しい動向

全体

  • 最新の動向については以下を参照。

鳥澤孝之「国立国会図書館・諸外国の同性婚制度等の動向―2010年以降を中心に―」(調査と情報―ISSUE BRIEF― NUMBER 798(2013. 8. 2.)pdficon_large

佐久間悠太「同性婚をめぐる諸外国の動向」(名古屋市立大学大学院人間文化研究科『人間文化研究』20、2014年)pdficon_large

渡邉泰彦「ヨーロッパ人権条約における同性婚と登録パートナーシップ――ヨーロッパ人権裁判所シャルクとコプフ対オーストリア事件とその後のオーストリア憲法裁判所判例より」(『産大法学』47-1、2013年)pdficon_large

アメリカ

  • 2011年6月24日 ニューヨーク州で同性婚を容認(アメリカで7番目に同性婚を容認)(⇒*【同性婚(法令)】ニューヨーク州の同性婚法(婚姻平等法)2011年
    井樋三枝子「【アメリカ】ニューヨーク州同性婚法成立」(『外国の立法』2011.8)pdficon_large
  • 2012年12月7日【ロイター]
    「米ニューヨーク州で同性婚を認める州法が成立してから約1年が経つが、ニューヨーク市では過去1年間で8000組以上の同性カップルが結婚し、その経済効果は2億5900万ドル(約202億円)に上るという。市当局者が24日明らかにした。州法が成立した昨年7月以降、ニューヨーク市が発行した結婚許可証のうち、約10%を同性婚が占める。同性婚が法的に認められたことによる直接的な収入増は1600万ドルだが、実際にはそれをはるかに上回る経済効果が出ているという。市当局によると、過去1年間のホテル客室の予約実績は、1泊当たり平均275ドルで計23万5000室に上る。ブルームバーグ市長は声明で「結婚の平等によって市はますます開かれて自由になり、雇用創出と経済活性化にもつながった」としている。」(出典:http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPTYE86O03G20120725)
  • 2013年6月26日 アメリカ連邦最高裁が婚姻防衛法を違憲と判断した。
    井樋三枝子「【アメリカ】同性婚に関する2つの合衆国最高裁判決」(『外国の立法』2013.8)pdficon_large)
  • 2013年11月13日【CNN】 ハワイ州で同性婚を容認(アメリカで16番目に同性婚を容認)
    「米ハワイ州で同性同士の結婚を認める法案が州議会を通過し、知事の署名で13日に成立した。12月2日から施行される。米国で同性婚の合法化を定めた州は16州目となる。ハワイ出身のオバマ大統領は法案の可決を受けて、「ゲイとレズビアンの家族も法の下で公平かつ平等に扱うべきと定める州は増え続けており、今日から ハワイも加わった」と歓迎の談話を発表。「自由と平等が確認されるたびに我が国は強くなる。私はずっとハワイで生まれたことを誇りとしてきた。今日の採決 でその誇りが一層大きくなった」と述べている。米国ではこれまでに、カリフォルニアやニューヨークなど14州とコロンビア特別区が同性婚を認める法律を制定済み。イリノイ州でも先週、法案が議会を通過し、クイン知事の署名で20日に成立する見通しとなっている。世界では欧州や南米を中心に、16カ国とメキシコの一部が同性婚を認めている。」(出典:http://www.cnn.co.jp/usa/35039847.html
アメリカ諸州における同性婚の容認状況(2015年時点)

出典:詳細はこちら⇒http://www.marriageequality.org/national_maps

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アメリカの同性婚容認の状況(2015年2月現在) 出典:http://www.marriageequality.org/national_maps

フランス(2013年同性間の婚姻容認)

シアの同性愛宣伝禁止法(2013年08月成立)

  • ロシアのプーチン大統領は、2013年6月、18歳未満の青少年に同性愛をPRすることを禁ずる同性愛宣伝禁止法を成立させた。罰金は4000~100万ルーブル(1万2千~300万円)と言われている。同性愛の拡大を抑える政策をとることで、同性愛者に悔悛を求めるロシア正教会や保守層の支持を取り付ける狙いがあったとされる。ヨーロッパ・レインボウマップ(下記参照)では、ヨーロッパでもっとも数値が低く、LGBTが暮らしにくい現状が浮き彫りになっている。
    旧ソ連時代には、同性愛行為は犯罪行為とされていた。現在も同性婚は公認されていない。同性愛者への圧力は強まる傾向にあり、宣伝禁止法以外にも、国外の同性婚カップルがロシアの子供を養子にすることを禁じる法律が成立した。全ロシア世論調査センターによると、同性婚への反対は2005年に59%だったのが、13年には86%に急伸している。
    ⇒「朝日新聞デジタル」http://www.asahi.com/topics/word/%E5%90%8C%E6%80%A7%E5%A9%9A.html
    http://bylines.news.yahoo.co.jp/kimuramasato/20130824-00027517/
    ⇒ILGAによるロシア同性愛宣伝禁止法への抗議⇒http://www.ilga-europe.org/home/guide_europe/country_by_country/russia/russia_what_s_on

ドイツ(2017年10月同性間の婚姻施行)

  • 2017年6月30日「ドイツ連邦議会、同性婚の合法化を可決」(出典)http://www.bbc.com/japanese/40455100
    • ドイツ連邦議会は、2017年6月30日、同性婚を合法化する法案を393対226の賛成多数で可決した。採決には4人が棄権。メルケル首相は、6月26日にキリスト教民主同盟 (CDU)議員に対して党議拘束をしない方針を示したが、本人は反対票を入れた。CDUと連立を組む社会民主党(SPD)は法案を強く支持していた。
    • ドイツの法律は今後、「結婚は、異性もしくは同性の二人の人間が終生の前提で始めるもの」と定義することになる。合法化によって、同性カップルは結婚に伴う権利を完全に認められ、子供を養子にすることもできる。
    • ヨーロッパでは、ドイツ以外に、ノルウェー、スウェーデン、デンマーク(フェロー諸島を除く)、フィンランド、アイスランド、オランダ、ベルギー、スペイン、ポルトガル、ルクセンブルク、フランス、英国(北アイルランドとジャージー島を除く)で同性間の婚姻が認められている。オーストリアとイタリアでは、同性カップルには同性パートナーシップ(日本とは異なり、ほとんど婚姻に準じた法的効果をもつ)しか認められていない。
  • ドイツでは、同性間の婚姻は、2017年10月1日から施行された。
  • すでに、2009年6月23日以降、ドイツでは婚姻関係を維持したままで性別変更ができるようになっていたため、同性間の婚姻が事実上存在していた。トランスセクシュアル法が定める法的性別変更要件としての非婚要件は憲法違反とされたからである。(参考)https://de.wikipedia.org/wiki/Gleichgeschlechtliche_Ehe#Deutschland

台湾(2017年司法院大法官会議による違憲判決)

  • 2017年5月24日 台湾の司法院大法官会議(最高裁判所)は、「同性同士での結婚を認めない民法は憲法に反する」という判断を下した。異性間だけ結婚を認めている現行法について、大法官会議は「憲法が保障する法の下の平等や結婚の自由に反する」との見解を示した。判決を受け、台湾政府は2年以内に民法を改正するか、新法を制定しなかればならない。これにより、台湾はアジアではじめて同性婚を認める国になる可能性が高い。
  • (参考)http://www.huffingtonpost.jp/2017/05/24/taiwan-same-sex-marriage_n_16780436.html

日本における同性間の婚姻・パートナーシップの保障をめぐる現状

同性パートナーシップ条例(日本)

東京都渋谷区(2015年4月)
東京都世田谷区(2015年11月)
三重県伊賀市(2016年4月)
兵庫県宝塚市(2016年6月)
沖縄県那覇市(2016年7月)
北海道札幌市(2017年6月)

日本学術会議の提言(2017年9月)

2017-9-29公表   性的マイノリティの権利保障をめざして―婚姻・教育・労働を中心に―

日本学術会議法学委員会社会と教育におけるLGBTIの権利保障分科会

 国際社会における婚姻の性中立化に向けた動き

ILGA(LGBTIに関する世界最大規模のNPO)

レインボウマップ(ILGAヨーロッパ)

Side A - Rainbow Europe Map May 2014

ヨーロッパのレインボウ・マップ(2014年)

Side B - Rainbow Europe Index may 2014

出典: http://www.ilga-europe.org/home/publications/reports_and_other_materials/rainbow_europe

同性間の婚姻・同性パートナーシップに関する変化(地図)

世界ではじめて同性間の婚姻を認めたのはオランダである。2001年のことであった。その後、ベルギー(2003年)、スウェーデン(2009年)、フランス(2013年)で同性間の婚姻が認められた。地図が示す通り、同性カップルの権利保障は急速に進んできたのである。しかし、国際社会の二分化傾向も拡大している。2013年には、ロシアで同性愛宣伝禁止法が成立し、同性愛擁護の表現活動に規制が加えられるようになった。中国では、2016年2月に同性愛や不倫、未成年の恋愛などをテーマにした番組の放送が全面的に禁止された。

2017年10月時点の状況

同性間婚姻容認状況(ウィキペディアにアップされた地図)

国際社会の二分状況は進んでいる。同性間の婚姻を認める国が増える一方で、刑罰を強化している国もある。ドイツは2017年10月から同性間の婚姻を認めた。日本ではいくつかの自治体で同性パートナーシップが認められたが、法的効力はない。したがって、同性パートナーシップ法をもつ国とは、権利保障のレベルが大きく異なる点には注意を要する。

(出典)https://en.wikipedia.org/wiki/Same-sex_marriage#/media/File:World_laws_pertaining_to_homosexual_relationships_and_expression.svg 閲覧日2017年10月25日(10月2日にアップされた地図)

2015年7月時点の状況

(出典)Wikipedia

2014年時点の状況

2014年時点での同性間婚姻の容認状況

アメリカは州ごとに法律が異なっている。

World_laws_pertaining_to_homosexual_relationships_and_expression.svg2

(出典)同性婚の法制(2014年ウィキペディア)=紺(同性婚法)・青(パートナーシップ法)・水色(外国での同性婚を容認)・薄い水色(アメリカ=連邦では容認・州法では容認せず)・灰色(日本など=法的承認なし)・薄茶色(ロシアなど=表現と結社の自由を制限=公言やデモが不可)・黄色(法令上は禁止だが、事実上適用せず)・橙(重罪)・赤(終身刑)・エンジ(死刑)

紺(同性婚法)
青(パートナーシップ法)
水色(外国での同性婚を容認)
薄い水色(国あるいは連邦では容認・州法では容認せず)
灰色(日本など=法的承認なし)
薄茶色(ロシアなど=表現と結社の自由を制限=公言やデモが不可)
黄色(法令上は禁止だが、事実上適用せず)
橙(重罪)
赤(終身刑)
エンジ(死刑)

2012年時点の状況

(出典)Wikipedia

同性婚に対する意識

同性婚の許容度

(出典:http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2783.html)

 

同性婚容認に向けた取り組み

同性婚・同性パートナーシップ容認に向けた国内外の取り組みにはさまざまなものがある。以下は、日本での取り組み例である。

●EMA日本http://emajapan.org/

特別配偶者(パートナーシップ)法全国ネットワークhttp://partnershiplawjapan.org/

●東京レインボウブライドhttp://www.tokyorainbowpride.com/

【特集】LGBT/LGBTI

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