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【図表】家族・世帯の変化
更新:2017-10-07 作成:三成 美保
→最新のまとまったデータとしては、「平成26年国民生活基礎調査(平成25年)の結果からーグラフで見る世帯の状況」(厚生労働省大臣官房統計情報部) http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/20-21-h25.pdf→20-21-h25
(1)世帯構成の変化
男女共同参画白書H26年版の記述から
1.家族・世帯の現状と変化(平均寿命)
(引用)「我が国の平成24年における平均寿命は,男性で79.94年,女性で86.41年と,男女とも世界でトップクラスとなっている。生命表上の死亡数が最も多くなるのは,男性で86歳,女性で91歳と,男女とも平均寿命よりさらに5~6歳ほど上の年齢においてである(1-特-1図)。厚生労働省「第8回生命表」及び「平成24年簡易生命表」によると,90歳まで生存する者の割合は,昭和22年において男性で0.9%,女性で2.0%であったが,平成24年には,それぞれ22.2%,46.5%と大きく上昇している。多くの人にとって,一般的に定年を迎える60歳代以降の第二の人生の時間は非常に長いと言える。」
(ポイント)
1)平均寿命(平成24年)は、男性79.94年,女性86.41年(世界でトップクラス)。
2)生命表上の死亡数が最も多くなるのは,男性86歳,女性91歳。
3)90歳まで生存する者の割合は,昭和22年において男性で0.9%,女性で2.0%であったが,平成24年には,それぞれ22.2%,46.5%と大きく上昇→「一般的に定年を迎える60歳代以降の第二の人生の時間は非常に長い」」
1-特-1図 平均寿命及び死亡数が最大になる年齢(男女別,平成24年)
(世帯構造の変化)
(引用:赤字・黄色ラインマークは三成による)「世帯の家族類型別構成割合について昭和55年から平成22年の変化を見ると,「夫婦と子供」から成る世帯及び「3世代等」の世帯の割合が低下し,「単独」世帯及び「夫婦のみ」の世帯が増加している。構成人員の少ない家族類型の割合が増えていることを受け,1世帯当たり人員は昭和55年の3.22人から平成22年の2.42人へと減少している(1-特-2a図)。国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計(全国推計)」(2013(平成25)年1月推計)の本推計によると,2035(平成47)年には1世帯当たり人員は2.20人まで減少し,単独世帯の割合は37.2%まで増加する見通しである。
「単独」世帯数の変化を年齢階級別に見ると,女性において特に,70歳以上の高齢者層における増加が著しいが,男女とも30歳代以上の年齢階級で増加傾向が見られ,生産年齢人口における「単独」世帯数の増加にも注意を払わなければならない状況となっている(1-特-2c図)。また,ひとり親と子供の世帯(「女親と子供」及び「男親と子供」の合計)の割合も増加し,平成22年には8.7%に達しており,「3世代等」の世帯(10.2%)に迫っている(1-特-2a図(再掲))。もはや,特定の家族類型をもって標準的な家族構成とすることができない状況になってきている。
単独世帯以外の家族類型においても,働き手という点において大きな変化が見られる。昭和55年以降,夫婦共に雇用者の共働き世帯が年々増加し,平成9年以降は共働き世帯数が男性雇用者と無業の妻から成る世帯数を上回っている(1-2-8図)。仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)は,既に,性別,年齢,家族類型を問わない普遍的な問題になっていると考えられる。
なお,単独世帯数の増加には,高齢者人口の増加に伴い配偶者と離別した者が増加していることに加え,未婚率が上昇していることが影響していると考えられる。生涯未婚率を見ると,男女とも平成2年以降に上昇幅が大きくなっており,22年では女性は10.6%,男性はその2倍に近い20.1%に達している(1-特-2b図)。」
(未婚者の割合と特徴)(要約)
(引用)「就業形態(従業上の地位及び雇用形態)別の未婚者の割合を年齢階級別に見ると,男性では「非正規雇用者」の未婚率が,女性では「正規雇用者」の未婚率が,全年齢階級を通じてそれぞれ「就業者全体」の未婚率と同値または上回っている。また,男女とも,「完全失業者」の未婚率はおおむねそれぞれの「就業者全体」を上回っている(1-特-3a図)。
また,生涯未婚率を教育(卒業)別に見ると,男性では,到達した教育段階が低いほど生涯未婚率が高い傾向が見られ,平成2年から22年にかけて,いずれの教育段階においても未婚率が上昇している。女性では,「小学校・中学校」卒業者の生涯未婚率が大きく上昇しており,U字カーブの形状が顕著になっている(1-特-3b図)。」
(結婚・独身に関する独身者の意識の変化)
(引用)「国立社会保障・人口問題研究所「第14回出生動向基本調査 独身者調査の結果概要」(平成22年)によると,独身に利点があると感じている者の割合は,男性で80%台前半,女性で80%台後半と,昭和62年以降いずれも高い水準で推移している。独身の利点としては,男女とも「行動や生き方が自由」が最も多く挙げられている。結婚に利点があると感じている独身者男性は,62年以降60%台で微減傾向にある一方,独身者女性は70%前後で横ばいが続いた後,平成17年以降は微増に転じている。結婚することの利点としては,男女ともに「自分の子どもや家族をもてる」ことを挙げる割合が上昇しているほか,女性では「経済的余裕がもてる」ことも上昇している。独身者女性において,結婚に利点を感じる者の割合が増加するとともに,配偶者に対する経済的な期待が強まっていることがうかがわれる。
岩澤ほか(2014)1 によると,結婚・独身の利点 に関する意識の組合せでは,独身者男女とも,全年齢階級及び全世代を通じて,結婚,独身共に利点があると回答した者の割合が最も高くなっている。「結婚に利点なし」かつ「独身に利点あり」と回答した割合を男女別・年齢階級別・世代別に見ると,昭和37年以前生まれの世代では男性の方がおおむねどの年齢階級でも割合が低く,43年以降生まれの世代では男性の方がおおむね高くなっている(1-特-4a図)。また,「結婚に利点あり」かつ「独身に利点なし」と回答した割合は,独身者男女とも全世代を通じて年齢が高いほど高い傾向が見られ,特に男性において顕著である。47年以前生まれの世代では男性の方が高く,48年以降生まれの世代では男女による顕著な差は見られない(1-特-4b図)。
1岩澤美帆・中村真理子・光山奈保子(2014)「人口学的・社会経済的属性別にみた家族形成意識:「出生動向基本調査」を用いた特別集計(2)」ワーキングペーパーシリーズ(J)No.9,国立社会保障・人口問題研究所。」
1-特-4図 年齢階級別結婚の利点と独身の利点に関する独身者の意識の世代別の特徴(男女別)
(出典)男女共同参画白書H26年版 http://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h26/zentai/html/honpen/b1_s00_01.html
(2)共働き世帯数の推移
(3)世帯人員数(比較)