ヨーロッパの家族史 (世界史リブレット)●姫岡とし子『ヨーロッパの家族史』山川リブレット

情愛によって結ばれる血縁家族は、近代になってはじめて誕生した家族像である。

家族の歴史は、その理解のされ方、現実の生活の両面において非常に多様であった。

本書では、ドイツを中心に18世紀から20世紀初頭にいたる家族の歴史的変遷を追い、家族に関する言説、概念規定、経済的・社会的基盤、家族内の人間関係をたどりながら、伝統家族と対比される近代家族の特徴と、その生きられた姿を階層ごとに描き出す。

目次

近代史における家族革命、 歴史人口学と家族、 伝統家族から近代家族へ

近代市民家族の特性、 ヴィクトリア期の家族、 労働層の家族